どうも、ヨシヒコです。
2月も終わりつつあり、十勝は池田・大樹・広尾の3町だけが、3月いっぱいまで鹿猟ができることになっています。
3月までやるとしたら大樹町にも足を運ぶことになるため、その下見を兼ねて行ってみようかな〜どうしようかな〜と悩んでいたところ、狩猟でお世話になりっぱなしのヌマタさんから連絡がきました。
相談した結果、ヌマタさんの地元である池田町を回ってみることになり、先週に引き続きお世話になることとしました。
7時頃に自宅へ伺い、前回と同様に車まで出してもらって運転してもらって・・・
申し訳ない気持ちでいっぱいですが、父親も母親も狩猟をする環境で育ってきたヌマタさんなので、実際に鹿が捕れなくても話を聞いてるだけで勉強になるところが僕にとっては一番大切なところ。
自分の勝手な判断や経験が浅い人同士の解釈はトラブルの元になる。
アウトドア業界は当然のこと、いろんな趣味でも同じことが言えるのではないでしょうか。
さて、7時頃から前回と同じような場所をぐるっとひと回り。
3頭ほどの鹿を見つけることができましたが距離が遠くて撃てません・・・
ヌマタさんが知り合いと連絡を取ってくれて、足寄方面まで足を伸ばすこととなりました。
鹿の数は圧倒的に多い地域のような気もします。
というのも、阿寒方面に行く途中の道は以前から鹿との遭遇率が高すぎる。
旭川方面に向かう時の三国峠周辺。
浦河方面に向かう時の天馬街道。
このあたりは夜中や夜明け前に車で普通に走っていたら・・・。
北海道民なら経験済みのことと思います。
予想どおり、雪が積もってる畑の至る所で鹿の形跡。
さすがに芽室町とは比較にならず、池田町でも見られないような跡。
街から離れた森林の近くなので当然と言えば当然ですが、テンションが上がる要素の一つです。
フィッシングで言うと跳ねてる魚を見ている感じでしょうか?
林道を流していると何度か鹿は見かけるけど、撃てる距離じゃなかったり、車から降りて準備をする段階で走って逃げられる。。。
まぁそんなもんなんですね。
3箇所目くらいの折り返し地点。
助手席からなんとなく見上げた山の斜面にオスジカ???
ん?動かない?黙って見てるだけ?
ちょっと拍子抜けしてしまう鹿さんだけど、撃たれないとでも思っているのだろうか?
車から降りて弾をこめて銃を構えて・・・
それでもずっとこちらを見ながら動かない。
あれこれ頭の中で考えながら、銃を支える物を探す余裕すらなく、ただスコープ越しに鹿を捉えて撃つのみ。
発砲とともに肩付けが悪く、スコープが口の周辺に(汗)。
軽くだから良かったものの、怪我につながる射撃です。
しかし、それどころではない!
撃った鹿さんはどうなってる???
アドレナリンとでも言いましょうか、痛さなんて気にならない。
ちょうど右を向いてる鹿の右肩から首あたりを狙いましたが、銃声とともに鹿は動き出します。
右に向いていたのに左へ走り出し、その後右へ切り返して斜面を登って行こうとします。
半矢(怪我だけさせてしまう)になってしまったかと思い追加で銃弾を装填。
ヌマタさんが
「大丈夫だと思います」
とのことで見守っていると、走ることをやめて倒れました。
足を数回バタバタしてるところを見て、早く楽になってもらいたいとの思い。
すぐに横たわる鹿さんの方へ歩き出そうとしましたが、スノーシューを履くべきかヌマタさんは考えていました。
多分そのままでも・・・
という僕の判断と勢いで行ったのは間違いでしたね〜
距離的には80m前後かな。
場所によっては腰あたりまで雪に埋もれながら(汗)。
やっとの思いでたどり着いて横たわる鹿さんに手を合わせました。

今日、今ここで命が奪われるなんて・・・
そんなことを考えながら生きてるわけじゃない。
本能のままに子孫を残しながら生き延びることだけを考えて生活しているのではないのか?
おそらくここまで大きなオスの鹿さんなので、仲間が撃たれて命を奪われたところも見てきたはず。
いつかこうなることを理解したうえで、人間とは違って「子孫を残す」という目的のために「生きる」ことが優先され、そのために「食べる」「飲む」、危険を感じれば「逃げる」、安全な場所を探して「移動」して「寝る」。
その繰り返しなのかなと考えさせられます。

さらに、人間に与えてくれる恵みは「食肉」だけじゃなく、土へ帰ることで森の豊かさや畑の堆肥となって循環させるための役目を担ってる部分もあると思う。
欠かせない存在だけど「有害」の扱いもされる動物たち。
知らずに生きることもできるけど、その世界を知りたくなるし、無駄なことが嫌いな僕にとって、ただ殺して捨てる・・・。
ちょっと無視できない現実だなと思うわけです。
それにしても、回収が大変なんてものではない!

100キロ前後はあるような個体。

狙ったところは30センチくらい前だったのですが、右足の付け根より後方の部分に着弾でしたね。
でも、立射で狙ったところから30センチズレは初心者としてまぁまぁでしょう。
ネックショット1発で仕留められるように経験を重ねるのみですね。

何から何までヌマタさんがやってくれるので楽をさせてもらいすぎ・・・。
最終的には鹿肉の解体までレクチャーしてくれて終了となりました。





終了時刻は18時頃だったかな。
朝の7時からこんな時間まで・・・
本当にお世話になりっぱなしで、初の鹿撃ちから解体までお付き合いいただき感謝感謝です。
知らないことばかりなので、協力してくれる方がいなければ無理。
ヌマタさんの存在が無ければ得ることができなかった経験であり、初物の鹿さんでもあります。
本当に感謝しかないです!
いつもお気遣いいただき、ありがとうございます。
いつも思う。
ちょっとした不満から人間関係を壊してしまうことほど勿体無いことはない。
ほんと些細なことばかりなんだけど、小さな火種は大きくなり、燃焼してしまうと灰しか残らない。
またそこから構築するとなると資源も労力も時間も。
だったら・・・
とも思うし、共有する時間に対する価値観が違うと、いずれ一緒にはいられなくなるというか、それが当然だとも思うから、かえってそれで良いような気もしたり。
来るもの拒まず去るもの追わず。
ストレスのない関係性は、お互いリスペクトすることで成り立つのかな〜と思います。
これで2月の狩猟は終わりになりそうです。
さて、3月からは地元地域の有害鳥獣捕獲とともに、池田町か大樹町で経験を積めたらなと思います。
狩猟を始めようと思って銃砲所持許可を得るための「初心者講習」に申し込んだのが昨年の3月1日。
あっという間の1年間です。